お施主様との打合せ中の僕たち建築業者の任務は
原則的に聞くこと・伺うことだと思っています。
そう、お施主様に如何に気持ち良く思いのたけを
限られた時間の中でお話頂き
そのお話を伺っております僕たちが、
内容を出来るだけ細かい目の網で掬い取れるか
それこそが僕たちの担いだとと思っています。
また聞く・伺うということに関しては、2つの大切な要素があると思っており
そのひとつは『こちらからどんな質問をさせて頂けるか』ということ
つまり、質問をさせて頂くことで
お施主様がお施主様の心の中にある家のイメージを
活き活きと頭に描き 話して頂けるモードに入って頂けるかどうか
また、もうひとつは『如何に聞くか』ということがあります。
つまり丁寧に丁寧に耳を澄ましてお施主様のお話を伺い
キッチリ集中して、耳を欹てるようにお話を伺っております。
例えばそれはアナログレコードとCDだと
理屈的にはCDは人間の耳に聞こえる周波数だけ録音しており
それで充分なはずなのに 本当は聞こえないはずのアナログレコードの音源の方が
その録音現場の空気感まで表現しており
断然アナログレコードの音の方が 情報が多く届くということに似ているのかもしれません。
そう、同じ1回の打合せと言いましても 内容も濃さも、
やり取りされる情報量も聞き手次第で随分結果は異なりますので
常にアンテナを強く高く張り巡らせていること
僕たちにとってモチロン大変なことでもあるのですが
お施主様におかれましては一生に1度の大仕事の家づくり
どこの部分にも緩みなく、
十分に気の漲った家づくりとなりますようにと
建築業者であります僕たちも準備を常にさせて頂いております。