とある制作会社さんの女性スタッフさんと当社女性スタッフとの世間話で出た話ではあるのですが、個人的に興味深かったので少しメモ的にBLOGに書き留めておこうと思います。
僕:『製作の洗面化粧台やトイレ手洗いカンターの依頼が多いんです、毎度テイストも異なるし、毎回どうしてもゼロから作り込んでいくこともあり、設計なりデザインするのに時間が結構掛かるんです。お客様はどうしてそこの部分は特に拘る方が多いんでしょうね?』
相手:『それは自分が綺麗になる場所だからじゃないでしょうか?』
もうこの一言に僕は痺れました。僕のような男目線ではナカナカ出ない考え方ではないかと痛感もするのですが、言われてみればそうかもしれないと凄く深く共感したりです。
確かに最近では優れたデザインの既製品洗面化粧台やらトイレの手洗いカウンターも増えておりますが、お施主様専用にデザインされるとなると利用時のテンションの上がりようと言いますか、少なくとも気持ちが1mmでも上がるようなことがあるのであれば、もうOKかと。
考えてみますと大げさに言うと全ての創作活動の根本はそういった部分に深く関与しておるようにも思います。
例えば洗面化粧台のようなパーツの部分と言う意味だけでなく建築もしかりではありますが、身近に接する音楽や絵画、あるいは洋服なんかも人工物でありながら『人を元気にする』ある種の芸術の領域の話が付いて回る訳で、そういったものと洗面化粧台のデザインが相似形で繋がっているのだと思うと今後『洗面化粧台を設計している僕の気持ちもきっとこれまでとは些か異なったものになるものと思います』『そう、この洗面化粧台でお施主様にこれを伝えようとか元気になってもらいたいとか綺麗になってもらうぞ』なんて感じですね。
デザインの領域は僕に取っては毎度上手くいくわけでも無く、苦しくもやはり楽しいのですが、そういったお客様への視座はよりデザインを豊かにまたやりがいの大きなものにするように感じます。