何においても誰でも好みというものがあると思います。
身の回りのモノ全てデザインがある訳ですから当然のこととも言えますね。もっと言えば料理の味付けも好みだし、ボールペンなんかの持った時の感じなんかも好みがある訳で、それだって立派なデザインとも言えます。
要は見立てと評価の問題になろうと言えるかもですが、僕たちの身の回りはデザインされたモノばかりです(機能を形にしたというのも勿論立派なデザインですもんね)。
僕達の関わらせてもらっている家に関して言いますと、『先ず間取り』ということになるのですが、僕の場合、1階の間取りを考えるとき(勿論様々な難しい要件や色々な角度からの検証はするのですが)、常に平面と立体の行き来を頭の中で行い、
『立面やパースにしたときにどんな風に見えるか?』
ということを常に意識し、家としての完成像をイメージする手がかりとして特に階段の位置の確定には細心の注意を払います。
「何故階段か?」と言いますと2階の間取りがほぼ階段位置で制限を受け、そこから逃れることが出来ないからなんです。また耐震の視点で直下率への目配りも忘れてはいけません。
更に上記の通り立体にした時に建物のバランスが『こうであって欲しい』という寸法ごとのマイルールがあり、それをクリアすることを自分にタスクとして課しておったりで色々ヤヤコシイのですが、何せ僕の好きなバランスがお施主様の共感を生むものであり、かつ安全性の高いものであることを狙い常に美しいバランスを探しています。